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大泉の自然と遊休農地


遊休農地とは、どんな農地を指している言葉でどの様になっている農地なのか皆さんご存知ですか?

日本の水田面積の約半分は、休耕田で、稲作は行なわれておりません。休耕田の多くは、遊休農地となってしまい、元の田圃に戻す事の出来る遊休農地は、年々減少しています。その、多くは、山間部や急傾斜地に点在しており、手入れをせずに3年以上経過した農地には、雑木が生い茂る荒廃した農地となっています。(写真1

この様な農地を元の状態の農地に戻すのには、多くの時間と労力を必要とし、経済的に見ましても、採算がと取れないのが現状です。では、採算が取れるように、するには機械を導入し短時間で元の状態に戻せばよいと考える一部の人々の考えがあります。

この様な考えを持っている人々は、日本の農業の現状を理解していない大規模農業の亡霊を崇拝している机上論者で農業従事者ではない日本の農業の行く末を考えない人々です。

日本の遊休農地の多くは、大規模農業に向かない取り残された小面積の農地が殆どで、大型機械の導入できない地形が殆どである。

まさに、自分の回りの状況が見えない人の考え方で 危険な考え方です。

私どもの住んでいる大泉はどうでしょう。

私共の地域では、遊休農地は、荒廃し雑木や、湿地化が進み荒れ放題になっているところを目に致します。(写真2)その様な場所は、わりかし道路状況が良い為に、格好の別荘候補地となり、いつのまにか遊休農地周りや、休耕田の周りに農地を取り囲む様に別荘が立ち並び行楽シ−ズンや週末には、多くの人々が訪れ、大泉の自然を楽しんで行かれます。皆さんがお帰りになった後、休耕田の周りは、山菜取りと称した皆さん(ドロボウ)が荒らした休耕田が広がり、農地の中に道まで作り荒らして行きます。また、それらの場所には、ゴミ不法投棄や別荘の周りには、ゴミ、生活廃水、排尿、置き去りのペット等まるで、一昔前のゴミの島状態です。

また、往々にして、それら休耕田や遊休農地の場所は、(写真3)小さな、水源地と成っている場合が多く、水源地の汚染を引き起こしています。 水源地を汚染されてしまうと下流域では 農業どころではないのです。


写真4

別荘が水源地近くに建ちはじめてから、沢を流れる川から奇形の魚が釣れはじめました。原因を知りたくて沢をたどるとそこには(写真4)道路からの不法投棄されたゴミの山、尾根には、ゴミを野焼き処理する施設、又、野焼きしたゴミの焼却灰を埋設した跡、それらの跡地から地下水が流れ出していました。 (写真5、6

この様な場所は皆、遊休農地や休耕田の上流部にあります。

今では、その沢で農作物を栽培する方は誰も居りません。

すごいのは、野生動物がこの沢に近寄らないのです。

自然界の動物は、沢が汚染されたのを知っているのです。


写真5

写真6


自然と共存

私が稲作を行なっている場所の水源も、別荘地に開発されましたが別荘を建てた方が自然を大切にする方で、家族の皆さんも自然を楽しもうとするご家族で、多少の不便は我慢して、環境を汚染する行動はしない! との考えを実行されております。自然を大切にして行動するので、別荘からの生活排水等からの汚染が皆無に等しく夏には、ホタルが飛び交い、朝晩には青鷺が捕食に訪れる環境が育っています。

この様な方が別荘を建て、自然を楽しみ、共に環境保全を行いますと自然の大切さが見えてまいりますし、本来昔からの自然を楽しむ事が出来ます。

自然を楽しまれているご本人は、二冊の本で大泉を紹介しております。

週末・八ヶ岳田舎暮らし と 定年後・八ヶ岳田舎暮らしを出版されています。


大泉の自然と自然環境

今、大泉は、自然破壊を伴う開発か、それとも自然と共存する開発か両者の瀬戸際に居ります。

健在の状態はと言いますと、旧大泉村の行政戸数より、はるかに自然破壊を伴う別荘戸数が多いのです。また、近頃は長期滞在型や定住される方々が増えてまいりました。

自然を楽しまれ、自然といっしょに過ごすのは良いのですが自然を楽しまれる別荘地は、本村住民の居住地より高台に位置し村内を通過せずに、出入りが出来るために、道路にはゴミの不法投棄が跡を絶たず、(写真7、4)開発関係の整地後のゴミまでも巧妙にカモフラ−ジュ不法に投棄されています。( 写真8、9


写真7

写真4

写真8

写真9

今、本村では下水道工事を行い水源地の汚染を食い止めようとしていますが、本村より高台に点在する別荘、住宅は、対象に成っておりません大泉村の財政規模では、全戸に、上下水道を完備する事は不可能でもし、設備を導入したらば、本村住民にその負担は大きく掛かってまいります。自然を楽しむのであれば、自然との共存方法を考えていただきたいのです。

大泉の水源を汚染しないためにも考えていただきたいのです先人たちは、自然との共存を私たちに教えてくれています。

遥か、古代の昔に、ここ、大泉の海抜900mの高地に住み今よりは、自然環境も厳しかったのに、皆、川辺りに住居を構え農耕や、狩猟で生活をしていた,そんな痕跡があちらこちらの水源地から流れ出した川辺り近くに見る事が出来ます。

ここ、大泉では、太古のより、自然と共存し自然を大切にしてきましたこの自然環境を次の世代に残し受け継いでゆくためにも、ここで生活し、大泉に居住や、大泉に遊びにいらした皆さん大泉の自然を満喫し、自然を大切にしてください。

ここ大泉では、深刻な問題に成りつつある事があります。

観光客や、山菜取り、等、などにより休耕地に立ち入りる皆さんを数多く見る事が出来ます。

休耕地に、所有者の表示が有るのにも係わらず、休耕地に栽培して有る作物を、収穫されていかれます。

芹、クレソン、タラ芽、ワサビ、ミョウガ、ワラビ、フキ、ウド、等、又、草花、福寿草、野菜、椎茸、なめこ、椎茸の山置原木、までも持ち去る方がございます。

もともと、自然界には、立ち入る人数が暗黙の内に決まっておりましたどうしてかと言いますと、芽吹く物には、順番があり、1番、二番は採取してもよいが、それ以降は種の保存のために採取しない。

次の収穫を楽しみに、季節を楽しみ、旬を待つ、ことでした。

今では、そんな楽しみは夢と消え、荒らされた野山だけとなりつつあります。 恐いのは、公道でなく、農道までも我が物顔で進入し農作業のために、農道を使用していると、通行の邪魔だから農機具を農道からどかせと言わんばかりのクラクション、草刈りをしていても同じ、この、農道は別荘地への通り抜けの道ではない!

こんな風景を見ていた水辺の宝石ご夫婦は、ここには住めないと私の知っている2ヶ所のご夫婦は、1998年から相次いで、いなくなりました。

実際には、悪い人ばかりではないのですが、別荘をお持ちの方が何故、朝晩、スコップを持参され、野山や小川を、散策していらっしゃるのか不思議でなりません。

それらの答えとまでは行かずとも、自然が私に教えてくれました。

我が家だけで、栽培している原種の花が別荘の庭先で咲いているのを見る機会がありました。花ドロボウに罪は無しと言いますが割り切れない気持ちが残るのも事実です。

自然界には、人間が立ち入る事が出来る人数が、存在するのです!

▲上に

浅川太陽光発電所 - 八ヶ岳・北杜市大泉 -
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