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太陽光発電システムの販売と訪問販売

2005.10.17

昨今、太陽電池が住宅の屋根に設置されているのを見かけることが多くなりましたが、それとともに太陽光発電システムを販売している訪問販売小売業者によるトラブルが数多く発生しております。
私どもは、太陽光発電システムを設置した住宅が増えて行くことは良いことで
環境問題に関心を持っていただき、孫子の代まで地球環境が保たれ、空気を自由に吸える環境が太陽光発電により保たれることを望んでおります。

住宅用太陽光発電システムの設置は、そのほとんどが、訪問販売で販売されており、当初は未知なる製品を消費者に紹介し、販売するご苦労もあったとは思いますが、良い製品であることを御理解いただき購入していただけるものと思っておりましたが、未知なる商品のために消費者が適正価格を知らないのを良いことに、消費者を蚊帳の外におき訪問販売業者の利益確保のために法外な販売価格で販売する一部の訪問販売業者が沢山ありましたが、関係各団体の努力により法外な価格での訪問販売悪徳業者は、なりを潜めましたが、抱き合わせ商法による販売業者が乱立しているのも事実です。

現在では、太陽光発電システム販売元の各社がホームページ等でシステムの価格を発表しているので、それらを参考にすると各家庭を訪問する訪問販売員等の説明時に少しは参考になるのではと思っておりましたが、昨今は販売員が直接各家庭を訪れず、一定の地域に対して女性オペレーターによる電話での勧誘を行い、脈あると判断した場合は、男性の訪問販売員を差し向け、次に女性の上司を振り向け、契約時には他の男性訪問販売員上司を差し向け、一方的に契約を結ばせ、支払いはローン契約を結ばせるのが常とう手段になっているようです。この契約手順は現段階では違法ではありませんが、消費者の心理を利用した巧妙な販売手法です。(高齢者の苦手な心理をついております)
また、これらの契約の際に示した発電データやシュミレーションデータは必ず持ち帰り、販売条件などの経緯を示した書類や、説明書等は消費者には絶対に渡さず、トラブル発生時には、契約書に記載されている条件で契約したので契約書通りにしなさいと、なかば、脅し的会話で迫り、悪いのは消費者と思わせて強引に契約を結ぶ手口が横行している。

今回、このような手口に類似した販売方法がありましたので、太陽光発電システム訪問販売だけではなく、住宅リフォーム悪徳訪問販売についても参考になりますので、関係各機関の担当者はこのような事態を熟知するためにも参考にしていただき、消費者保護対策にのり出していただきたい。

関係する団体は、各都道府県警察、各弁護士会、各税務署、国民生活センター、消費者相談センター等それと、太陽光発電システム製造販売元も含めて訪問販売を監督する関係各監督官庁も参考にしていただき、今回は、太陽光発電システムの訪問販売でのトラブルであるが、何かが欠けている商法の消費者保護を鮮明にし、消費者がトラブルに対応できる機会を考えていただきたい。

以下、訪問販売業者と解約トラブルについての消費者の訴え

『だいたいのいきさつについてお知らせいたします。

・ 平成17年5月2*日ころ女性から電話勧誘があり、太陽光発電の設置を広*の方から平*・田*施方面に開拓しようと思っている。お宅は道路の方から眺めもよく家の向きもよいので話しだけでも聞いて欲しいとのことだった。
・ 5月2*日にM*******営業担当の訪問販売員**が訪問。10時くらいにきて、延々と3時半位まで居座る。
・ この近辺は日本一日照がよいといい、色がついた分布図を示す。この地区をモデル地区にして写真をとり、それを広告に使いたいとのことだった。
・ 3ヶ月後にある朝起きてみたら、この近辺一体に太陽光発電がついているはずだ。この自分の夢に協賛いただきたいといった。
・ エネルギーの話しなどをし、感心を示し一体いくらくらいするのかと聞くと“契約しないなら時間がもったいないから書かない”と言う。しかし“全く初めてのことで値段が分からないのに契約することはできない”と何度かそういう会話になるとようやく書きはじめる。(5分もかからなかった)
・ パンフレットをみて“よその家は沢山つけているのに何故うちはたった10枚なのか”と母がきくと、“うちのパネルはよそのと違って発電率がよいので少ない枚数ですむ。おたくならこれぐらいの枚数ですむ”とのことだった。
・ 太陽光発電をつけるなら**電力に売電でき、夜間電気料金を使うなら電気代がお得になる。また売電する楽しみがある。と言い、お年よりがメーターを見て老後の楽しみに
して喜んでもらっているというようなことをいう。それに父も賛同したようだ。
・ 昼も過ぎ、外出する時間が近づいたため、また来週きてくれというと“来週になったら
キャンペーンもしていないし、次回買うなら同じ取り付けても今よりもっと高いものを買うことになりますよ。“といい結局外出時間にも遅れ、昼も食べずに話しをしていたので、工事方法について説明もなく慌ただしく契約することとなった。
・ 契約時も訪問販売員**が印鑑を押しぬかりがなかった。
・ 手元に残ったのは簡単な見積もりと契約書・ローンの申し込みと****のパンフレットと名刺ぐらいで、説明のときに書いた紙などはもって帰っていた。
・ 6月終わり頃工事の人が来る。 
・ 7月2日兄が帰省したときまた工事の人がメーターを取り替えにくる。
・ この契約を知り兄が高いと立腹し、契約の解約を申し出る。(半ばけんか腰)
・ 何度か解約を申し出たが、担当者**がでて、訪問した販売員から一切の連絡はない。
解約はできないの一点張り。
(聞こえているのに聞こえないふりをしたいりし、けんか腰になる。)
・ あい見積もりをタウンページで調べた業者の方に依頼する。その方がいろいろ相談にのっていただき、言われたように2度内容証明を出す。そうこうしているうちに相手方から訴状が届き、その方の知り合いの弁護士さんを紹介していただくことになったが、
・ 相手方の弁護士がその方の先輩弁護士で世話になったから闘えないと断られた。
・ 振り出しに戻り、**消費者センター・東京都総合消費者センターに相談する。
地元の太陽光発電を扱っている業者にも相談する。クーリングオフが4.5件、
500万かけて泣き寝入りして取り付けをした人、訴訟で負けた人、病気になった
人もいるとのことだった。メーカーの****に問い合わせしたりした。
・ 母が訪問販売会社*****に連絡し、話し合いで解決したいからきてくれというと、契約後初めて訪問販売担当員と、支店長の**という若い男がきた。信用できないから解約したいと言うと、解約できないの一点張りだったが。父と母だけで対応していたので、210万全額払えといってきた。違約金の話しを持ち出すと、63万でお宅がうちに解約させて欲しいと申しでることになると言いその値段は1銭もまけられないといった。全然話しにならないので、それでもええから解約すると父が決め、例のごとく10時位から3時位までいたが何ら解決にはつながらなかった。

本日訪問販売会社***から60万の違約金を10月7日までに振り込むように配達記録でまいりました。

・ 配達記録と入れ違いに母が訪問販売会社支店長**に連絡する。口約束で解約を申し出たから書類にしたいから来てくれという。契約書と訴訟取り下げの書類と引き換えでなければ違約金は払えないというと“奥さんがもっと勉強して賢い消費者になればいいじゃないか”
どなりつけ、うちはこれからもこの方法でやっていく“とのことだった。

これがだいたいのいきさつです。               』

このようなことが訪問販売では頻繁に起こっているのであれば、太陽光発電システムを製造販売しているメーカー責任が強く求められることになる。
他社の製品と比較しても、設置規模が半分で済むなどの誇大広告を行い消費者の心配を打ち消し、適切なシステム規模の提示をしないまま契約に引き込みあたかも自社が訪問販売している太陽光発電システムが他社製品より優れている。
などと言葉巧みに宣伝をおこない、誇大広告で消費者を愚弄している。
補助金制度があるとのことで、預かり証の発行もせずに印鑑証明を持ち去っている。預かり証の発行はこのような場合は必ず必要と思われるが、今回問題になっている訪問販売業者は、契約時にそれら必要と思われる書類は、いっさい契約先の消費者にはコピーを渡さず、契約書にも収入印紙などは貼らずに契約書を作成していることから、税金逃れを行っているともとれる。
収入印紙を貼らずに契約書を作成するように管轄の税務署は指示している?

私どもの管轄する地域では、最新の訪問販売業者は正確なシステム規模を現地で算出提示し、設置後販売時に提示した性能を発揮できない場合は、保証まで検討する訪問販売業者がおられます。このような地域格差を無くすのが商法を監督する関係各機関の仕事だと思いますが、冒頭にあげた各機関は自分たちの役割とは何かを認識し、地球環境保全のために努力している訪問販売業者が一部の悪徳業者により不利益をこうむるような営業を野放しにするのはいかがなものか、各太陽光発電システム製造販売会社とも今一度原点に立ち返り、住宅用太陽光発電システムの訪問販売方法を見直すことが必要な時期に来ている。

今回、紹介いたしましたトラブルは、ご本人の承諾を得て紹介しております。
実際に消費者と業者間でかわされた書面によるやり取りから不適切と思われる部分を抜粋し違法行為があったか、無かったのか、を消費者側からの心理を受け入れ検討した結果、違法性は限りなくグレーであるように感じております。

キャンペーン資料の疑問箇所

1・太陽光発電システム製造販売元の名を使用しキャンペーンを実施している。
2・あたかも製造販売元親会社が地域限定のキャンペーンを実施しており、訪問販売業者がその代理店をしているにすぎないとしている。
3・過去(3年前)の実績を強調し、世界No.1を強調している。
4・地区担当者の氏名なし
(このような文章を配布する場合は、配布者の氏名を明記する必要があるのにこの訪問販売業者は配布人の氏名が明記されていない)
5・見積書に不当請求と見られる重複請求金額の掲載がある。
(架台費用、設置工事基本料、屋根上工事費用、別途工事費用等)
6・OEMを強調している。
(訪問販売会社が自社ブランドで販売?)
7・当初から30%違約金が契約書に記載されている
(設置施設不備や性能不備で撤去を申し入れても、支払済の代金の他に違約金も支払わなくてはならない?)
8・必要と思われる太陽光発電システムの出力決定根拠を消費者に的確に説明した書類が無く、納得した形で契約を結んでいない。(消費規模や出力規模等)

疑問点は多々ありますが、訪問販売業者がキャンペーンに使用した広告文の原文(本来実物を掲載すべきですが問題があり、文章のみ)を紹介いたします。

**電機(株)**********「*****ー**」

太陽光発電システムのご案内状

拝啓 日頃は、**電機の製品をご愛用いただきまして誠にありがとうございます。この度クリーンエネルギーによる地球環境との共生をめざす**電機グループの次世代への夢と可能性を追求する太陽光発電システムの普及に際し、各地区ごとに販売しやすい環境づくりのための特別キャンペーンをとりおこないご案内させていただきます。

● **電機(株)**********「*****ー**」1**Wは、2002年10月1日現在、個人住宅用の量産レベルにおいてセル変換及びモジュール変換効率で世界No.1の性能を確かな技術で実現しています。
● **電機(株)**********「*****ー**」は、省エネルギー&クリーンの追及でトータル的に大幅な燃料節約を可能にし、化石エネルギー資源の次世代への保全と地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出削減といった私たちの次世代への責任を考えた未来への環境サポートシステムなのです。
● 太陽光発電システムはまだ時期が・・・と思っていませんか?ご予算がないからとあきらめていませんか?そういう皆様方の為に、今回は特別キャンペーンを実施いたしますので、ご家計に負担にならないような形で各地区数軒のご家庭でキャンペーン設置させて頂きたいと思っておりおります。

☆ 当地区にて係員がご説明に伺っておりますので、ご協力して頂けるか否か      
にかかわらず、ご家庭の経済面や生活面、地球環境の保護でも確実に貢献できる事だと考えておりますので貴重なお時間を少しちょうだいし、ご案内させて頂ければ幸いと思っております。
                                 敬具

**電機(株)太陽光発電システム代理店
株式会社*****               支店
太陽光発電協会    会員           住所  電話
財)新エネルギー財団 賛助会員         本社
                        住所 電話
当地区担当者                  ホームヘージアドレス

上記のような案内状を持参して訪問販売を行っており、一読した限りでは、大手家電メーカー**電気(株)が販売している印象を消費者に与えている。
委託代理店販売の盲点を突いた商法のように感じられる。

訪問販売による太陽光発電システム販売が始まり、それとともに一般家庭に太陽光発電システムが取り付けられ、日本における太陽光発電の普及に大きな役割を訪問販売が貢献したのは事実ですが、関係各機関の努力にもかかわらず、一部の悪質な訪問販売業者により、消費者が被害を被ったのも事実です。
太陽光発電システムに、製造販売元に対して商品の保証とシステム稼働責任がともなうのが他の電化製品と違うところです。
電力会社の系統と連系して初めて商品としての価値が発生するのであって、設置も完了せず、太陽光発電システムの商品も消費者に届いていない状態での違約金の請求は、ただの契約書に従った措置をとったにすぎず、太陽光発電システムの販売にかかわる資格がない業者として判断せざるを得ません。
考え方や言い方を変えれば、ネットでの架空請求と何ら変わりのない訴訟に見えるのです。
今回のケースは契約書があるので契約書に従い商法に則って訴訟を起こした事になっているが、これを太陽光発電システム製造販売元が認める事になると親会社はISO14001に違反した行為と見なされ、海外への輸出は難しくなる事を親会社は知るべきで、これらの方法を見てみぬふりをしている太陽光発電システム製造販売元の親会社があったとしたならば手痛い打撃を国内からではなく海外から受ける恐れが発生する場合があるので、襟を正してほしい。

訪問販売で契約を結ぶときには、双方が納得した形で契約を結び、契約破棄の場合は法律に従うのは当然であるが、一方的な訴訟を起こすのではなく、各太陽光発電システム製造販売元のホームページにある相談窓口等も真摯に対応し、両者の意見を確認し、太陽光発電システム製造販売元として、太陽光発電システムが電力会社と系統連系でき、太陽光発電システムから逆潮流が出来る事を確認できるかを確認する責任がある事を忘れてはいけない。
2005年度以降は経済産業省による補助金制度が無くなり、他の補助金制度になるようであるが、補助金制度の廃止に向けた原因の一部に悪徳訪問業者問題があった事を忘れてはいけない。

私たちは国策である2010年に500万kWの導入目標と新エネルギー導入を2010年度で1次エネルギー総供給に占める割合を3%に制定するとした
1980年1984年1997年1998年を忘れた訳ではないのです。
閣議決定で500万kWが480万kWにされたことも忘れてはいません。

今回の選挙において、地球環境に危機を感じて票を投じた人々が沢山おり、それらの票のおかげで国政が決定されることを望みます。
地球環境の激変はすぐ近くまできており、国内情勢を整え早期に地球環境の改善に向けた新政策を海外に向けて発信しない限りは、日本は、多くの面で国際社会から取り残され、地球環境と国際社会の両面から消費者である国民は大きな被害をこうむることになる。
今回、私が紹介したトラブルは、個人と業者とのトラブルではあるが、ある面でいえば国策が引き起こしたトラブルでもあるのです。

太陽光発電普及協会 山梨県支部
浅川太陽光発電所 所長 浅川 初男
RPS法 電気事業者   浅川 初男


▲上に

浅川太陽光発電所 - 八ヶ岳・北杜市大泉 -
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