| ホーム | ドキュメント | 施設 | 自然とあそぼう | リンク |

ものを作り出すもの
(独り言編)

浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男

経済の成長とともにしばしば忘れ去られることがある。

経済とは、貨幣の流通で形成され、貨幣価値とは物資を流通させた対価が貨幣価値であるはずが、近頃では、貨幣価値だけで物事を処理する傾向が強く強調され、本来の物流の対価であるはずの貨幣が、物流の流通がない場所で経済効果が決定される傾向が発生し混乱を招くようになってきた。物や情報があり、それを流通させる流通経済と言う基本体型が崩れ、結果として、物作りに従事する基本姿勢を見失い、もの作りにたずさわる人々が、忘れてはいけない原点である事柄が、経済性ばかりを追及した為に、本来あるべき姿を忘れかけている。

物や情報を作り出すことにのみに重点を置いてしまったり、また、物や情報を作り出すことのみに、まとを絞り込み、物を作り出す本来の目的を忘れてしまい、その結果として物作りが衰退して行く現象が、現在の日本の産業界で、すざましい勢いで進行している。(各現場からの情報を処理出来ない経営陣) 私の、善き相談役である先輩からいつも、「あなたの物作りにかける姿勢は評価出来るが、物を作り上げた次のステージや、次の行動や結果は何を目標として行動しているのか、常に考えて目標設定を行っていますか ?」 と訪ねられ、今一度、進むべき道と方向を再確認することがしばしばあります。

私の性格上、経営者には向かない性格を善き先輩方は察し、その都度アドバイスと目標への到達経路を見失わないように航路を照らしてくださいます。

先輩方が心配するのは、物事の流れが途絶えぬようにするのには、個々のレベルアップと技術の向上、それを継続し、伝承して行き未来につなげる努力を怠ってはならない。その為には目標を持って物事に当たらなくてはならない。

1つの事柄に集中するのは良いけれど、物事に集中しすぎて、体制を見失わないように注意し、物作りに必要なことである基本姿勢を常に確認しなさい。

作り上げた物がどのように貢献出来るかを描きながら物作りに励み、技術を磨き、物作りの体系を作り上げ、多くの人に伝え、なおかつ、さらに発展させて目標に向かう方向までも考える余裕を持って、物作りに取り組みなさい。

現在の収益優先、利益優先の企業経営の為に忘れてしまいそうになる企業経営の根幹である。進路を間違えば座礁する時間まではわずかな間である。

物作りには、目標が必要で、人材も時間も資金も必要だし、日本経済に何かかけている物があるとすれば、オリンピックメダリストの会見風景に伺える。

トレードマークを持つことの大切さをメダリストが教えていたが、日本経済には物作りへのトレードマークが無くなりつつある。

本来であれば、メダリストを中心にすべきところであるが、メダリスト以上に関係責任者が会見場の主賓になることは必要ないのに、それがわからない人々 メダリストの育成を考えるより、関係者の育成に努力する団体に見えてしまう。 メダリストにすがり関係団体の必要性を訴え、メダリストの育成よりも関係団体の存続を維持しようとするように見えてしまうのは私だけであろうか ?

経済優先で商品を売る為のCMで良いのですが、比較することができてのCMでもあり、商品を育てるのもCMなのです。皆様の会社等では自社のトレードマーク商品が育っていますか? トレードマーク商品を作り上げる環境が整えられ、商品が成長し、人材が育成され、技術伝承しておりますか?

日本政府に目を向ければ、日本政府に必要なはずの関係外郭団体が本来の働きをせず、日本政府の公務員の天下り先になり、日本政府の物作りに向かうはずの資金を食いつぶしていることを私たちは、これから先長い期間にわたり知ることになり、ここで止めない限り、階級社会の到来を私たち自らが招くことになりますが、それを自覚させないようにするために行動をする外郭団体があることを忘れてはなりません。

 全ての予算を年度内に使い切るシステムを作り上げた社会です。 経済社会では、物流の流れで貨幣価値が決定されますが、国などでは、予算を請求して、予算配分により決定され事業が始まり、経済性よりも、事業継続の年数や同属事業(重複)の件数により、しばしば予算化される傾向があり、長期計画ほど外郭団体が育ちやすいが、反面経済的効果はゆっくり現れる。

現在の経済社会はグローバル化しており、分野別に経済発展速度が違うので、対処方法を的確に処理し、事業内容に反映出来る企業が成長過程にあります。

しかし、グローバル化した経済社会では、潮流に乗り、乗り切る企業展開が必要で、潮流を乗り切るには、企業自信の体力と技術の底力が必要なのです。

安易に、目先の収益を求めた結果、自社の技術販売や海外移転により、底力を失っている企業が目立ってきており、一部上場の企業でも不安材料です。

経営概念のない首脳部(物作りを知らない)により目先の利益追求するあまり自社の専門分野等を売却し、特徴を失ってしまい、他社と同じ物を生産してしまい薄利多売による経営に悪影響を与えている企業が目立ってきております。

商品の開発を自社内部で行うことにより、成長する現場が有り、商品から起こりうるトラブルに対応出来るが、他社からのライセンス生産では対応がままならないとともに、販売現場の声も首脳部には届かず、物作りの現場が衰退して行くのです。販売のグローバル化にともないオリジナル技術の必要性と、特許技術の運用と自社体力をどのように使うかが経営に求められ、必要経費をどこに振り向けるかで物作りの現場が活気を取り戻し、各部に普及して行くのです。 それらの失敗から立ち直った実例を日本の自動車産業に見ることができる。

日本の自動車産業の失敗と同じ失敗を現在の日本企業が繰り返している業種も有るのです。一方、グローバル情報を的確に処理し、グローバル情報に対して自社で独自に対応する動きを見せている企業も出てきている。

特に環境問題とエネルギー問題を鑑み、企業内部で対策を講じ、クオリティー企業のイメージのアップと環境問題に対する取り組みを前面に出し、そこで働く人々にまで、物作りへの自信を持たせることにより、自社ブランドの開発に繋げようとする企業経営戦略である。

物作り産業に欠けている物が有るとすれば、作った物を、自信を持って紹介し、技術力の高さと、環境への配慮、作り上げた物が人々に受け入れられ、どのように利用出来、実例がともない、物作りにたずさわった人々の自信が伺える、そんなシステムを紹介出来る企業が必要になってきているのかもしれない。

後発企業は、弱点を見つけると一気に抜き去ることができるのです。

私事では有るが、本年度、新しいタイプの太陽光発電所を立ち上げる準備を現在進行させている。太陽光発電と農業の融合である。単に、融合させるのではなく、それを基にして、農業に広がりを持たせる基礎とする計画である。 年老いても、農業に従事でき、目標を持って農作業に従事でき、満足感の行く農業ができればと考えている。

先輩曰く「君の農業は趣味で、太陽光発電も趣味、だから続けることができるのだ」でも「農業面積と太陽光発電規模からすると趣味とも言えないか」

間もなく、農業作業管理に追いまくられる日々加訪れる。

2002.03.04


▲上に

浅川太陽光発電所 - 八ヶ岳・北杜市大泉 -
copyright 2001-2009・The ASAKAWA soler power station / ASAKAWA Hatsuo

ホームページ掲載の写真や原稿には、著作権等があり、無断で使用することは権利の侵害になりますので、営利目的に使用の場合はあらかじめ許可が必要になります。

sun@mt8.ne.jp

【 お詫び 】
サーバ移行時にメールの設定が不十分のため、不達メールがでてしまいました。
お心当たりがありましたら、再度送信していただきますよう、お願い申し上げます。