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福島原発崩壊事故「最悪シナリオ」・危険性を否定

平成24年1月22日報道各紙より


この日の新聞は、原子力産業と政府との強い関わりを示し、福島第一原発での事故の状況が政府中枢に如何に届いていなかったかを示す物である。原子力発電の管理業務を政府の原子力機関が電力会社に丸投げしていたかがハッキリ分かる事態で、実際に現場に出向かないと、首相と言えども、現場を確認した上で、指揮することしかできないほど、情報提供がなされていなかったことが読み取れる。
「最悪のシナリオ」を示された、最高権力者は、現場を確認してから、指示を出さざるを得ない、結果となったと言える。事故後の時間経過を良いことに、結果として、原発事故「最悪シナリオ」は官僚政治により封印されたと読むのが妥当だろうと推測される。

山梨日々新聞抜粋


この記事にもあるように「物事が無かったようにする」記録を保存しない、又は、発表しないので問題になったのが、独立行政法人 日本原子力研究機構の「SPEEDI」だ、当初、こちらのデータは無い物として扱われていたが、高額の研究資金を投資して、出来上がった設備が、使用不能で役に立たなかったとして、存在意義を問いただされ、急遽、隠匿していたデータを出している。


http://nsed.jaea.go.jp/fukushima/data/20110906.pdf


こちらのデータを見ると、地震発生直後から、機器は正常に作動しており、データは有ったのだが、それを事実として受け止めることのできない研究機関。
一方では、直接原子炉の状況を政府機関に直接知らせるモニターの予備回線の接続不備(電力会社の経費削減から)が有り、電力会社だけから一方通行の情報しか政府に届かない状況下になっていた。比較するのがなく「最悪シナリオ」さえも、有効に利用できない機関になっていたのです。
民間団体では、原子力発電所の事故に対して、早くから警告していたグループが多数有ったが、実直取組まず放置していた原子力行政が浮き彫りに。


参考資料



今回の、東日本大震災における福島第一原発の崩壊による被災者は、国民の半分近くに相当する結果となっているにもかかわらず、どのように原子力災害に遭遇したかもハッキリしていない。今回の福島第一原発の崩壊による放射性物質の拡散状況は、事故後正式発表になったのだがスピーディーの利用価値を知らない恥じる遅滞であった。
本来の目的は、速やかに、迅速に、避難誘導時のデータとして活用されるはずの物が、原子力行政下で隠匿されていた。
隠匿した理由は、当初、機器の不具合、次には、パニックの防止、としていた。
しかしこれらの理由は、まったくの嘘で、組織の保身のために情報公開を怠ったことが判明し、今迄の研究経費、100億円以上が無駄遣いと指摘されると、手のひらを返したように熱りがさめそうになった頃、一挙に情報公開となったのです。
ここで問題となったのが、前回もお知らせした静岡県内でのセシウムの拡散状況です。


http://nsed.jaea.go.jp/fukushima/data/20110906.pdf


スピーディーの拡散降下からは、静岡県内でのセシウムの状況は理解できるのですが


http://ramap.jaea.go.jp/map/


こちらの実測結果からは、静岡県内のセシウム降下状況が納得いかないのです。
このことについては、前回もお知らせ致しましたが、静岡県内だけ、両者のデータが合致しないのです。他のところは、自然界と福島からの飛散状況と合致するのですが、静岡県内だけ合致しないのです。  これも不思議です。


話を戻しますが、スピーディーのデータが早期に発表されていれば、稲藁や野菜、お米、今回、問題になっている砕石、これから問題になるであろう震災後のガレキ等の処理についても、生かすことができたのではないかと推測される。


現在、福島県内で除染作業が行われているが、問題は山積みで、除染後の後処理の方法が明確に決定されていない。各放射性物質の降下状況を分析すると、生活環境や行動範囲の周辺から最低でも1kmほど離れて放射線源が有るのが望ましいと思われる。我が家の放射線データ観測機で、医療機関で放射性物質を投与してX線CTを受けて帰ると、計測器が50カウント跳ね上がった。
これは、医療現場で安心としている物であるが、それ以上の線量を毎日浴びることになると、年間被曝量1mSv以下としても不安は残るのが現状である。


被災地における、被災後生まれた大型ペットの生後2歳を経過した大型ペットにおける動物による、病歴が放射能汚染でどれくらいの被害になるか、おおよその推測は可能になると思われる。化学物質の重金属汚染による病変とはあまり似た結果にはならないと思われるが、水俣やカネミの例もあるので、大型動物で人と同等の生活空間で過ごすペットの病変が私たちに警告を与えることも有るので、この状況を、冷静に監視して、状況を把握することが必要になっています。大型ペットの2歳と言うのは、人間で言うと思春期の年齢に値し、細胞分裂が最も活発になる時期と重なるからである。重金属による中毒症状もこの年代の時期に多くが発病しており、特に要注意を過去の経験から警告をしている。


私たちは、現状を包み隠さず、後世に伝える資料の作成に、早急に取りかからなくてはならないことが、「最悪のシナリオ」封印から判断できる。
封印ではなく、これから始まるのだと言うことを。!!


各医療機関は、ネットワーク形成を急ぎ、動物界での異変が有ったならば、早急に各医療機関が情報を読み取れるシステムが必要になる。
大型ペットの、成長速度は、人間よりも早く、小動物よりはライフサイクルが長いので、放射性物質の蓄積量は、人間とあまり変わりがないと思われるからである。

浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男 2012.1.23



PS.

 ここに書き出し事柄については、専門家では有りませんが、過去の事例をもとに書いておりますので、皆様の判断で詳細事項をご確認ください。