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再生可能エネルギー固定買取制度の問題点

固定買取制度への疑問

浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男

今年7月より施行される「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」がどのように決められ、その実施要項が、いつ発表されるか多くの方々から質問があり私のところでも、情報収集を行っておりますが、決定的な内容はわからず、大筋だけがセミナー等において各所で発表されているようです。

今回の買取制度では、問題にしているのは、買い取り価格と、買取期間が一人歩きをしてしまい、大規模太陽光発電所(メガソーラ)の収入面に注目が集まってしまい、作れば儲るとの論客が多く、実際的ではない部分がおおいに目立っております。私たちは、それらの点について考えるとともに、一般の方が参加できるメガソーラー作りを提案致します。

何故ならば、今回の電気料金の値上げに含まれる買取制度の協力金を一般家庭に押し付け、暗黙のうちに認めさせようとしている動きがあり、一般家庭が支援する協力金の金額等が一人歩きし、月額で最大500円程度の支出になるなどと予想が一人歩きしております。更に今回の景気後退の原因でもある燃料費高騰も含めて、消費者に全てを押し付けようとする姿勢は納得がゆく物ではありません。また、急激な円高による影響もあり、各企業の経営状態も悪化する中で、活路を一般市民まで巻き込み、電力料金の値上げを実施しようとする電力業界の姿勢と、それを追従しようとする国の政策決定機関に所属する組織が問題になる点であります。

今回の不況は、各企業の企業生産努力の範囲を超え、更なるリストラを求める姿勢へと転換され、生産現場の海外移行になり、雇用の消失につながり、ここまでやってまいりましたが、今回の景気の低迷は、更なる効率化と製造過程の生産価格の低下を求められ、雇用の縮小に向かいつつあり、製造業の危機が懸念されています。では、どのように産業構造を変化させるべきかを強く求められる時代に突入したのです。
そこで考えられるシステムは、最小限で高効率の営業と、求められる物を、スピード感を持って生産し、適正価格で市場へと送り出すシステムになります。
ここでは、研究開発は国内で実施し、生産現場は生産コストの低い地域に外注し、販売とサービスに徹して、企業努力をしてきたアップル方式が成功方法と言えるでしょう。しかし、日本の産業界を考えると、一部の製造業ではこの方法が適切かもしれないが、全体の産業構造から考えた場合は、高付加価値、現地生産、日本ブランドの確立でなくてはならない。
世界の経済力が、均等化することが予測される中で、生き残りを考えた場合、そこにしか無い物、そこでしか手に入らない物、が高付加価値となり、生き残れる商品を作るか、広範囲の普及品を狙うか、高付加価値の単品を生産する能力を高めるか、どちらの選択を求められているのが、これからの日本の製造業が考えることが必要になってきている。最終的には、消費地に置ける現地生産も視野に入れておくべきである。

話を戻しますが、製造業の場合は、システムを動かす動力源である電力の安定供給と材料や原料の安定供給とそれに必要な人材が有って、初めて製造業が成り立つわけで、国際的に見ると、材料や原料は、国際市場価格で推移する物であるので、地域格差はそれほど問題になるとは思えない。製造業で問題になるのは、製品の開発能力で、生産現場での問題は機械化を進化させれば、最低限の人員で済み、大きな問題は、動力源である電力料金が問題になっている。

先進国の中で、最も高い電力料金である日本の理由は、自然エネルギーの利用を未開拓にしてきた、電力業界と産業界にその責任があり、経済資本主義と言う名のもとに、電力資源の開発を原子力政策一本に押し進めてきた政府に置いては、世界観を持たない電力政策の付けが、今回の東日本大震災で回って来たにすぎず、垂れ流しのトイレである原子力発電所の脅威を体験することになったのです。
短期間に大量のエネルギーを得る方法として、原子力発電を実施し、その恩恵を短期間に得ることで、一見、得をしたように見えますが、その始末には短期間で得た利益よりも、長期に渡り放射性廃棄物の安全保管管理に時間と費用を必要とするわけです。私たちの生存期間以後の人(30万年後)が安全に取り扱うことができる廃棄物であることを知っておくべきです。
私たちは、自然とのバランスを考えて、発電方法を模索するようにと、当時の政府や関係機関に長年にわたり、話し合いや、要望をしてまいりました中で、自然エネルギーの普及利用促進を訴えてきました中において、自然エネルギー利用の候補として、当時の通産省と、企業ともに太陽光発電の市場形成を作り上げ、現在の市場を作り上げました。現在では当初からすると、夢のような進捗で急激に商業化し、国際市場も形成され、大きな国際産業になりました。
日本には、このように次の産業を作り出す土壌があるのですが、政策過程で短期的視線にとらわれすぎて、長期的視点を逸脱した政策が取られ続けています。

私たちが体験、育ててきた、20年先を見据えた、政策を新たに作り出す必要に迫られた時期に現在が来ています。新規産業育成を形成する時期が今ここに来ているのです。
新規産業育成とは、それは、自然エネルギーを利用した1次産業の育成です。
私たちは、2000年を境に関係省庁や監督官庁・行政機関にたいして、次のような発信をしてまいりました。

参考資料
○ 1次産業育成からの視点で国会議員に対して(農地での太陽光発電)
農地で太陽光発電.jpeg
○ 産業育成の観点から国会議員に対しては(国会2012)
国会2012 1.jpeg
○ 買取制度については(国会議員殿(340名殿))
国会議員殿(340名殿).pdf

○ その試算根拠について(2012)
2012.pdf


以上のように、関係各方面に情報として、提供してまいりました。
結果と致しましては、農業施設に太陽光発電を取り付けることは可能になりましたが、農業そのものに自然エネルギーを利用した支援制度は、農地法を理由に停滞しているのが現状です。
一次産業である農業の有用性を理解している農家が自ら太陽光発電を利用した農業の実施しに踏み出しているのも事実です。それに伴う農地法の正しい利用方法が求められ、農家が自ら自然エネルギーを利用した農業を行える環境が求められているのです。農家を農地法で縛るのではなく、農地法で農家を守る政策が求められているのですが、関係各員は保身のため農地法により、農家を縛り付けいつまでも、その支配下に置きたいとしての農地法解釈をしているのです。
これらの実態は、各検索サイトで「太陽光発電・農地法」等で検索すると
その悲惨な、ごり押しの行政指導を確認することができます。
それらの指導の中には、行政サイド自ら、農地法違反を堂々と指導している
荒廃農地の集約と題して、太陽光発電の適地にある優良農地をつぶし、荒廃農地を一カ所に集めて、農地での大規模太陽光発電を実施しようとする計画もあり、農家自らが求める自然エネルギー利用の希望や要望を、まったく聞き入れない行政不適正姿勢を確認することができます。

過去に、日本の輸出産業がこれらの押しつけ政策に似通った政策のため、国内生産から海外生産に移行していった例があり、国内産業の空洞化招いていったのは、周知の事実で、海外生産を円高等の理由付けに利用している政策も現在もつづいている。しかし、これらの問題を回避しながら、政策指導で成功例を、お隣の国韓国で見ることができる。
農業を犠牲にしながらも、輸出型農業で、ある程度の農業政策を成功させ、製造産業では、輸出型ではあるが、電子・家電部門では国内生産型で日本を大きくリードして追い越している。これらが計画性のある政治指導で行われていることは、周知の事実である。大統領制を取っているので、官僚政治が良い方向に向けておかないと政権が変わる度に、大量のリストラが発生しないように関係機関の機能が適切に行われていると言っても過言ではない。

2011.02.20

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