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2014.2.14豪雪被害状況2・雪融けから
(単管パイプ使用架台の設計ミスによる豪雪被害)

2014.03.25

前回、豪雪で押しつぶされた太陽光発電所を紹介致しました。
今回は、豪雪の力(重さ)を軽視した、太陽光発電施設を紹介致します。
私どもも、単管パイプを使用した太陽光発電架台を設置しておりますが、私どもが関係した施設においては、単管パイプの不備による雪害は発生しておりません。
しかし、今回、紹介致します施設は、構造計算を全くしていないとしか思えない、被害が発生しておりましたので紹介致します。
太陽電池を突き破る単管柱
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太陽電池パネルを突き破る単管柱
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これら、単管架台の施工については、問題はないように思えますが、設計基準から見ると、とんでもない設計をしている事がわかります。
支えるべき柱の、単管パイプと横に走る単管パイプの接合部(クランプ)が一点でしか止められておらず、柱になっている単管に横単管を止めるクランプの接地面積が少なく、大荷重(大雪100㎝以上)が懸かったために、支えきれずに架台全体(太陽電池アレイ)が重さにより下がり、太陽電池を柱の部分の単管が突き破ったものです。
雪がない(雪解け)と、架台は支柱により持ち上げられ、柱の単管バイプと太陽電池パネルの間には隙間が出来ます。
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大雪の重みで押しつぶされた、太陽電池アレイ群
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CIMG2932B-2.jpeg←単管接触跡
太陽電池パネルに残る
単管柱の跡
←クランプ移動跡
積雪の重さにより移動したと思われる
←現在のクランプ位置


雪の重みで、柱の単管パイプが太陽電池を突き刺した。

太陽電池架台には沢山の種類があるが単管パイプを使用する場合は、接合部にクランプを使用するのでクランプの滑り抵抗を考慮した設計が必要であるが、経費節減と単乾パイプの特性を理解していないとこの写真のようになる。
太陽電池と架台の重さをクランプが支えきれず滑ってしまい架台全体が押し下げられるが、柱の単管パイプはそのままなので太陽電池パネルを突き破ることになる。

今回の大雪は、太陽光発電の架台設計に対して、多くの教訓を与えています。
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太陽電池接地架台を設計されている皆様の資料になる事を願っております。

続きまして、スクリュー杭を使用した、Lアルミ架台の被害状況です。

今回調査に現場を訪れた時には、全部撤去され片付けられていましたが、豪雪による重みに耐えられず、変形したエル型アルミ架台を確認すると共に、太陽電池パネル取付けネジによる、太陽電池フレーム穴を破ったり、変形したフレーム穴を確認することができました。
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変形した架台部材、Lアルミ部材
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まとめられ、半分に折られていたが、変形部分は確認できます。140センチ以上の積雪荷重に耐えた太陽電池バネルでしたが、取付けネジ穴は、変形や、破損をして太陽電池全体の変形を防いでいる。
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重ねてあるので、取付けネジ部分の変形で、全体変形を食い止めていることが判断できる。
この事から、太陽電池パネルの製造過程には問題が無いことが判断できる。
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このように、基礎が固定物でない架台は、大きな積載荷重が働いた場合は、捻れ荷重が発生し、Lアルミアングルでは、対応できない事が判断できる。
長尺の部分は、Lアングルや、Cチャンネルでは対応できないので、角パイプ部材の使用を考えたり、また、基礎部分の面積を大きくし、捻れ荷重に対応できるように接合部の強度を大きくする必要があったのではと思われる。
今回の豪雪は設置費の削減と、安価資材の使用で、設置単価を低くするのには、かなりの事前調査が必要である事を、今回の豪雪が、苦言を与えてくれたように思えます。
事実、被害を被った施設は、太陽光発電所の設置経験の少ない業者が設置した場所に多発しているように思えます。
太陽光発電所建設には、充分な自然環境の事前調査を行い、安全な施設になるように、地域条件アドバイザーが居る業者を選定すべきと、思われます。
極端な、安価設備投資では、大きな赤字を招き、施設全体を再構築しなくてはならず、本末転倒になる事を、今回の豪雪は教えていると思えるのは、私だけであろうか?

浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男 2014.03.22