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太陽光発電と地球温暖化対策 2017-Ⅱ
「日本のエネルギーを考える」

元内閣総理大臣 小泉純一郎 氏 甲府公演より


私たちの生活に無くてはならない電力はどのような仕組みで発電されているのかご存知でしょうか?
私たちが使っている電力の正体

種類
温室効果ガス排出原単位
電力全体の平均
約360g-CO2/kWh
化石燃料火力発電全体の平均(石油、石炭、天然ガスなど)
約690g-CO2/kWh
太陽光発電の平均
約17~48g-CO2/kWh



図は、私たちが使用している電力の1kWhあたりの温暖化効果ガスの発生量を示したものです。
私たちが生活で使用している電力では、1kWh使用する度に、360〜690gのCO2を発生している計算になります。これに生活用品やお風呂等の生活環境からの温室効果ガスを足すと、膨大な温室効果ガスを作り出していることがわかります。今回のCOP21では、日本は、生活環境分で約40%の削減を2030年には達成しなくてはならない目標になっています。
この、電力の中に、さらに、「汚れた汚い電気」があるのを皆さんはご存知でしょうか?
本日(平成29年9月10日)第60回日弁連人権擁護大会第3分科会(環境)
プレシンポジウム「日本のエネルギーを考える」が山梨で開催された。今回は、
第1部で映画上映
     「日本と再生〜光と風のギガワット作戦〜」が上映され、
第2部で講演  「日本の歩むべき道」と題して、
      元内閣総理大臣 小泉 純一郎 氏の講演
第3部として、映画監督兼弁護士 河合 弘之 氏 と 小泉 純一郎 氏
山梨弁護士会のコーディネーター 中野 氏を交えてのクロストークがありました。

第1部

映画面では、私が京都議定書や原子力発電について、監督官庁等に政治行動をともにしていた方々が、上映画面に現れ懐かしく当時を思い出しました。
特に、閣僚を除く国会議員の賛同を得ていた、自然エネルギー導入促進法が、再生可能(原子力発電を含む)エネルギー導入促進法に看板をひっくり返されたことは、現在でも苦々しく思っております。
第2部の講演と第3部クロストークより
小泉元首相が言葉にしたのが「汚れた汚い電気」と言う言葉です。これはどう言う意味かと申しますと、「利権と放射能まみれ」で作られた電気を知らずに使わされていのが、今の私たち日本国民である。と言うことです。特に元首相が気に掛けておられたのが、日本が環境問題で、電力と言う生活エネルギーの分野で、世界との立遅れで、環境エネルギー政策では、ドイツや中国・アメリカに、既に置き去りされ、世界で孤立しつつある現状を、日本国民も、国会議員も、一部の方々を除いて全く理解していないと言っておられたことです。
(ここは、私の価値観で書いています)
また、日本の政治は、変わることができる。未来に負債しか残すことのできない原子力発電を止め、自然エネルギーの利活用を進め、環境に優しい自然エネルギーで、国力を高めることができるのが日本の強みでもあると言っておられました。また自らが党員である自民党に対しても、反原発で自然エネルギー活用を進める方向へ舵を取る政策を立ち上げれば、自民党が変われば、自民党も変わる、国民の支持を得、第一党自民党が存続できる道で、自然エネルギー利用の政策障害を取り除くことで、国際社会に日本は更なる貢献ができる。とも言っておられました。(個人の価値観がありますので解釈には注意を)

こちらの図からも、原子力発電や化石燃料発電では、エネルギーのペイバックタイムは存在しないことがわかります。本人の談で、議員を辞めてから、数年かけて、良く研究し、勉強しました。と言っておられました。「反原発」の発言は、元首相の無責任発言だとか、勉強もせずに言っておられた方々は、恥ずかしくないのかと思いました。また、原子力発電所廃棄処理施設「オンカロ」の話もなされており。また、未来に、この施設をどのように伝えるか と言うところで、どの言語で伝えれば良いのかわからない、10万年語られている言語は存在していない。10万年先の人類?に、この施設の危険性をどう伝えるかが問題で、人類の歴史より長い時間保管が必要な核廃棄物を生産し続ける日本の政策は間違っている。政治から退いた後に、原子力発電を勉強し直したから、過ちを知り真実を知った。   この間違いを正すのは、私たち、日本国民である。
早く、自民党も政策の舵を自然エネルギー利用に向けて、未来に向けて発展することのできる日本にしてほしいと言っておられた気がした。
特に、気になったのは、ミサイル攻撃や航空機のテロ攻撃には、国内に点在する原子力発電所を守る方法が無いことです。現在の警備方法では全く守ることができないことを国民に知らせず、もし、攻撃で原子力発電所が破壊された場合は、福島原発の比ではなく、避難場所は国内にはないことを国民に知らしてない。このような大切なことを国民に知らしていない政治は間違っている。
だから、自然エネルギーの利用への転換が早急に必要になっている。
自然エネルギーの利用の方法は、国内以上に海外が進んでおり、その現場では多くの日本企業が参加しており、これらの力を国内に向ける環境造りのためにも、政治の力が求められていることを議員が自覚することを望む。とも取れる与党議員に対して期待を込めた発言であったように感じた。


自然エネルギーの太陽光発電等に関する参考ページ
https://unit.aist.go.jp/rcpv/ci/about_pv/feature/feature_1.html


こちらのアドレスから必要情報をご確認下さい。
オンカロについては、各自で検索してみてください。施設紹介のビデオ等は
YouTubeにありますので御覧ください。


会場は、500人の収容スペースしかなく、小泉元総理の講演を聞きにこられた方で、会場入できなかった方が、さらに200人程おられ、講演会場入の際に外におられた方々に挨拶をしてから、講演会場に入って講演をなさいました。


今回の講演の目的は、「日本のエネルギーを考える」で、既に世界に置いて行かれている日本において、どのように自然エネルギーを導入して行くのかと、個人感覚(反対)でなく、広い視野で自然エネルギー産業を育てないと、日本の持つ力が、電力を作るための燃料費(海外に流れ)や、原子力発電の整備のために使われ、国民の負担が増すばかりである現状を知ることが大事で、個人が進んで自然エネルギーの利用を率先することで、日本の未来が決まることが判断できない人が多いので、日本における地球温暖化対策が進まない現状がある。「汚れた汚い電気」を使い続けるのを止めて、自然エネルギー利用に進んで行くことが大切です。 と締めくくっていた。

「太陽光発電と地球温暖化対策 2017-Ⅱ」

世界で、立ち遅れる日本の自然エネルギー利用   世界の導入量図から

これは、世界の主要国の自然エネルギーの導入量です。
2010年の時点で、日本は中国、米国、ドイツに引き離され、温室効果ガスの排出量は増えつづけています。

こちらは、風力発電の導入量です。中国、米国、ドイツ、スペイン、インド、英国、日本の順です。ふ2012年日本版のFITが始まり、太陽光発電は増えましたが、日本のお家芸と言われた太陽光発電はどうでしょう。



2012年のFITを境に劇的に増えていますが、国内の電力会社による規制が始まり、景観問題等があり、2017年の見直しにより、現在は、中国、ドイツ、米国、日本、の順になっていると思われる。日本は、国土が狭いために、太陽光発電にとっては、大規模な物ではなく、個人住宅屋根や工場の屋根・有休地を中心に、身近な場所に設置することになり、景観問題が発生するが、景観は個人の物ではなく地域の物なので、地域の発展を考えた設置方法を考える必要があるが、地球温暖化のスピードからすると、今のうちに、できることはできるだけ手を打っておく必要が急務になっているのも事実です。
私たちは、2017年に、未来に向けて、「汚れた汚い電気」を使いつづけ、税金や協力金と言う形や、燃料代と言う形で、「汚れた汚い電気」生産に協力し、自らの財産を減らし、温暖化を押し進めることになる。

この道を何故選ぶのだろうか?

そろそろ次の世代や次世代のことも考えながら、生活行動を改める必要があると感じています。2030年には、一部を除き、ガソリンを使って走る車は、無くなっていると思う環境になっているが、リアクションの少ない国内の動向は、気になるところです。2030年まで、残り12年となっています。
環境のこと、真剣に考えなければ、ならない時にきている。


自動車業界では、これからの社会を考えてEV(電気自動車)カーの時代に入っていることを今、業界の生き残りを懸けて必死でアッピールしている。
自然エネルキー利用は、もはや、生き残りを懸けた産業に成長し、2017年の後半からは、本格的になってきているのです。
生き残りを懸けて自然エネルギー利用を進めて行くのか?
地球温暖化を促進させる生活をこのまま続けて行くのか?
その選択の岐路にいるのが、今の私たちです。
あなたには、これらの自覚がありますか?


地球に優しい生活環境を作り出す生活環境へと舵をとっては、いかがでしょう。


COP21世界へ向けての、日本の条約内容履行2030年に実現すべき残りの時間は、現在、2017年・残り12年と少し。

2017.09