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大規模気象変動 2007: P1 - P2(動植物編) - P3(八ヶ岳編) - P4 - P5 -

大規模気象変動 2007 P3
(八ヶ岳南麓編)

   2007.04
浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男

「新聞各紙からの温暖化現象報道と、八ヶ岳南麓の温暖化現象」

 2007年4月から新聞各紙において、地球温暖化現象の報道記事があり、地球温暖化現象として八ヶ岳南麓で起きている異常気象(温暖化現象)と思われる現象を、近年写真におさめてありますので紹介しながら自然界の変化を比べてみたいと思います。

私どものホームページで、大規模気象変動を紹介し始めた理由は、あまりにも、2006年の八ヶ岳南麓における自然界のふるまいが、奇妙で、不思議な現象を記録し、通常の年と比べ理解し難いものでした。実際にデータとして記録してありましたが、皆様にお知らせするだけの確信にいたらなかったものがあり、ひかえておりましたが、各紙の新聞報道から私どもの持っているデータを新聞報道で紹介されている内容に照らし合わせると、同じような現象を報道していることが判明致しましたので紹介致します。

新聞報道では、「最近の温暖化などの気候変動の影響で、かって年一回だったキノコの形成が年二回に増えるなど、菌類の生活が大きく変化していることを英国の研究グループが五十年分のデータから突き止め、6日付けの米科学誌サイエンスに発表」(山梨日日新聞2007.04.06国際面)

この記事と同じことが、2005年と2006年に連続して起こっており、当初は天候不順のためだと思っておりましたが、2006年のキノコの発生は、7月と10月との2回にかけて発生し、確実な生育を見せ、ムラサキシメジを収穫することが出来ましたので、農業指導員に相談致しましたが、原因を究明することはかないませんでしたが、同じキノコが2回発生することは、まれでしたので2006年の7月に発生した2種類のキノコを写真に記録致しました。











人工的に育てた茸が春と秋、発生するのは知っておりましたが、自然環境の異なる季節の中で、しかも、人工的環境コントロールを行なわずして、キノコの発生があったことは、気候変動が大規模に起こっていることを表しているのではないかと、思いましたが、確信を得るまでのデータではありませんでした。

しかし、「大規模気象変動P2(動植物編)」で紹介致しました八ヶ岳南麓における夜間電力の使用変動グラフで紹介致しました夜間の温度変化を知ることの出来る電力消費量から推定すると、5月から10月までは、八ヶ岳南麓の夜間気温の変化は電力の消費に現れにくく、夜間気温が安定していることが判断できので、キノコの発生条件の水分の補給さえ出来れば、キノコの発生があることが判断でます。新聞でも紹介しておりましたが「菌類は地球上で最も気象変動に敏感な生物だ」としており、地球温暖化への警告を発しております。

「大規模気象変動P1」紹介致しましたが、太陽光線の地表への到達波長の変化があるのではないかとお知らせいたしましたが、本年も桜の季節を迎え、昨年と同じ場所に撮影に行ってまいりましたが、「大規模気象変動P1」で紹介致しましたように、空の色が青くなく、水色の空となっているのがハッキリと判断出来、大気中の浮遊粒子の多いのと、空全体に広がる変化を昨年の同時期に撮影した桜の写真と本年の桜の写真を比較し、空の色の違いを確認することが出来ましたので、ここに写真で報告致します。


2006.4


2007.4

「この写真の比較は、空の色を見ていただくことが重要になりますが、デジタル写真なので修正しているのではと思われる方もおられるかもしれませんので、比較対象の材料として、桜の色や、水仙の色、射し込んでいる光の方向などを参考に比較していただき、2006.04の写真の空の色と、2007.4の写真で空の色が水色に変化していることを確認してください」

また、本年2007年になって、桃の花を昨年と同じ場所で写真撮影をしました。


桃の花と富士2006


桃の花と富士2007

写真で桃の花と富士が確認できるのが2006年です。同じ場所で撮影を試みましたが、晴れているのに、富士山が見ることができず、桃の花と富士見えずになりました。昨年と比べ、遠くまで見通すことがではないほど空気中に微粒子(塵やゴミ、水蒸気)が多くなっているのと、天候が良いのに雲が発生しております。また、同じく同条件で、昨年と本年、八ヶ岳を写真におさめてみましたが、この写真で特徴的なことは、ハッキリと見えるはずの八ヶ岳の姿が見えにくくなっていることと、桃の花の色が昨年とは、ハッキリ違う色になっていることに注目してみてください。


八ヶ岳と桃の花2006


八ヶ岳と桃の花2007

本年度は、桃の花だけではなく、全ての花の色が鮮明ではなく、ハッキリとした原色を輝かさせていないことに、既に気が付いておられる方も、おありだと思いますが、この写真の比較でさらにおわかりになると思います。

大気中に、フィルター層が存在して、太陽から降りそそぐ光の一部が反射され、草花の色素に変化を及ぼし、草花の花の色までにも影響が発生していると思われる節があり、大規模気象変動の現状を確認できる写真だと思います。

本年2007は、桜の花にも影響が出ていることが判明致しました。八ヶ岳南麓に点在する桜を見回り、驚いたことにどの桜も例年と比べ、花のボリームや鮮やかな色がなく、桜の本来の枝が見えない満開の花がないのです。ボリームのある満開の桜を探しましたが、昨年と同じような花付きの桜はありませんでしたが、これから山桜のシーズンになり、山肌を登る山桜がどのように咲くのかが気になるところです。

 このように、大規模気象変動が植物に影響を及ぼすことがおわかりいただけたと思いますが、現状では、私たちの生活にはさほど影響がなく、全体的に暖かい冬が越せたので良いのではと、思う人がおられると思いますが、私が加盟している組合の報告で、一つ気になることがあります。組合で管理している複数の湧水の湧水量が年々減少しているとの報告があり「大きな影響が出るほどではないが、湧水量が減少しているので報告する」と役員から会議の席で報告があり、八ヶ岳の冬季にあるべき降雪量の不足から、伏流水の減少傾向が発生しているのではないかと心配され、水不足が予測されます。ここ数年の八ヶ岳南麓では、降雨量は多くなっていますが、冬場の降雪量が減少しており、雪解けにともない、ゆっくりと地下にしみこむ雪解けの水が減少して、伏流水に影響を及ぼしたと考えられます。降雨量が増えても、地下にしみこむ水の量は常に一定なので、いくら雨が続いても、ほとんどが表面水として流れてしまい、雪解けの水のようにゆっくりとは地下にしみこみません。結果として、伏流水の減少が湧水量の減少につながり、地下水と湧水が利用しにくくなるのです。

水不足には大きな問題があり、テレビCMで使われている「私たちが淡水として使える水は、地球全体の水の0.007%」ご存知の方もおられると思います。飲料水として利用できる水はそれよりも少ないことを御理解ください。私たちが心配している問題がいかに大きな問題であるかがわかるはずです。

2007年4月7日新聞報道で、国連パネル報告書「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)で科学者から、2020年ごろにも予測される気温上昇により水不足が地球規模で起こると予測されておりますが、すでに、八ヶ岳南麓に点在する湧水では、影響が出始めている兆候があることをお知らせいたします。

この時期、山々を彩る桜の花に異変が見られます。

桜の咲き方が不揃いでボリームがなく、さみしい桜になっているところが多いのです。今回の桜の花付きに、気温・降雨量の変化や、降雪量がどのように関係しているかはわかりませんが、農作業に携わる方は、これからの天候に注意が必要であることは確かです。また、八ヶ岳南麓における、植物の色素変化も注目されるところで、なぜ、植物の色が薄くなっているのか、原因は何かを考えなくてはならない状況に直面しており、温暖化だけでは説明できない自然現象が進行していることだけは、私どもの太陽光発電所の発電結果や夜間の消費電力量、植物の比較写真などにおいて、明確に情報として記録できており、皆様のまわりでも確認できる状況にあるのではと思います。確認できたならば、何をすべきかを考えていただき、少しでも地球環境に優しい生活をすごすために努力をすることが必要になってきております。

新聞報道に次のような記事がありました(山梨日日新聞より)

2007年04月07日(土)10時05分
温暖化に強い品種開発へ_農水省が7月にも対策

農水省は7日、地球温暖化が進んだ場合にコメや果樹の生育に深刻な影響が出るとの予測をまとめ、暑さに強い品種開発や栽培方法の見直しなどの対策を本格的に検討することを明らかにした。25日に開く地球温暖化・森林吸収源対策推進本部の会合で議論し、今年7月にも食料安定供給の観点から対策を打ち出す。
農水省の予測では、二酸化炭素(CO2)濃度が約2倍に高まり気温が上昇すれば、コメの収穫量は、北日本の一部で増える地域もあるが、中部日本や西日本を中心に最大4割減る都道府県が出るなど、大きな影響が広がる。
地球温暖化をめぐっては、今世紀末に、CO2排出量が現在の約1.3倍から3.3倍になるとの研究結果があり、農水省は具体的な対策の立案を目指す。
当面は農業生産の主力である水稲を中心に検討する。これまで寒冷地向けの品種改良で成果を上げてきたが、今後は暑さや水不足を念頭に置いた新品種の開発を急ぐ。

以上が新聞で報道されたが、地球温暖化の進行が思っている以上に早いので、品種改良が、間に合うかは、神のみぞ知るところです。報道機関では、大気中の微粒子増加を黄砂の影響として報道しておりますが、私くしどもの観測では、黄砂の影響も大きいが、黄砂が飛来する対流圏よりも上層部での変化があることを示しております。また、このように大規模な黄砂が何故飛来するようになったかを考えていただければ、対流圏内でも大規模気象変化があることが、おわかりいただけると思います。数年前までは、日本列島がすっぽりと黄砂に覆われることは珍しく、今回のように長期にわたり、黄砂にみまわれることは、地球規模での気象変動が始まっていることを現しています。

空を見上げる度に、私たち自身が、現状の地球環境悪化速度を、これ以上早めないようにし、あらゆる産業が互いに努力し、国内での地球温暖化防止協力体系を作り上げ、それらを基に国際間での協力を行ない、私たちの国、日本がお手本になるような行動を国際間に示すことが必要です。

自然界に存在する太陽エネルギー・対流エネルギー・植物エネルギーなど自然エネルギーを最大限利用して、これら、大規模気象変動をともなう、地球温暖化防止に挑むことが大切になってまいります。

私たち自身も、地球温暖化がもたらす大規模気象変動を進めないように、努力しなくてはならない ことをお伝えして、大規模気象変動P3報告と致します。

浅川太陽光発電所
所長 浅川 初男
2007.04

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